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デルフォイの神託

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【参考:日経サイエンス 2004年1月号】

原題: Questioning the Delphic Oracle

古代ギリシャ・デルフォイのアポロン神殿では、
巫女が神聖な霊気を受けて信託を伝えると信じられてきた。
一度は否定されたこの言い伝えの科学的根拠が、最近になって明らかになった。
その概要をここに追ってみることにする...。

デルフォイのアポロン神殿は古代ギリシャ世界ではもっとも強力な神託を受けられたということから、最も重要な聖地となっているが、その伺いは将軍たちは戦略について、市民は健康や投資について...とかなり現実的な内容だった模様だ。

神託は神殿の中心部にある「立ち入り禁止区域」で行われ、この場所はアディトン(adyton)と呼ばれ、そこにピュティアとよばれる巫女が神懸り(トランス)状態となり、予言の神アポロンの言葉を語ったとされる。

伝承によれば強力な神託によって予言的霊感を授かるのは、地質学的現象によるものとされていた、つまり地球の裂け目から湧き出るガスがそのような状態を引き起こすと見られていた。

実際に古い文献にそのような史実が残され、プリニウスやディオドロスなどの歴史家や、プラトンなどの哲学者、アイスキュロスやキケロなどの詩人、ストラボンなどの地理学者、パウサニアスなどの旅行家、そしてデルフォイのアポロン神殿の神官で有名な伝記作家プルタルコスが証言している。